LAPUAN KANKURIT LAPUAN KANKURIT

第2回 窓の位置も床の色も自由に決めた。インテリアデザイナーのセンスが光る家

今回は、オフィスのインテリアデザインなどを手がける株式会社FLOOATにて、デザイン ディレクターを務めている吉田 裕美佳(よしだ ゆみか)さんのご自宅に伺いました。都内の閑静な住宅地にあるコーポラティブハウスの内装は、デザイナーである吉田さんならではのこだわりが存分に発揮され、思わず見惚れてしまうセンスに溢れています。



自由に決められる内装に惹かれて決めた、コーポラティブハウス

吉田さん:
「現在の住まいは13世帯が暮らすコーポラティブハウスです。1階に玄関があり、2階は階段、3階がお風呂や寝室で、4階にリビングとダイニング、そしてキッチンがある作りです。

この物件に決めた理由は、内装を自分たちで自由にできることでした。

例えば窓の位置。なるべく開放感が欲しかったのですが、カーテンはつけたくありませんでした。ですがここは四方を建物に囲まれていたため、周りからの視線が気になってしまう環境です。そこで光を取り込みつつ落ち着いて過ごせるようにと、目線の位置に窓がこないように工夫を凝らしました。

普通は南側に大きく窓を取ることが多いですが、私の場合は南側の光は強すぎてあまり好みではなかったので、窓は作らずに壁にしてしまいました。

壁には絵なども飾りたくなく、何もないフラットな空間が落ち着くなと思っています」

色を抑えた空間を目指して


▲イギリスの家具会社「Vitsœ(ヴィツゥ)」の棚にオブジェが並んでいる。


吉田さん :
「家の内装の色は、なるべくシンプルにしようと心がけています。特に床はどんな家具でも合うようにモルタル製にしました。

内装はシンプルですが、代わりにオブジェなどで部屋に賑わいを加えています。

以前は仕事の都合で一年に一度ミラノサローネに行っていたので、色々と好きな小物を買い集めていたんです。形も素材も様々ではありますが、これらも一貫して色だけはニュートラルなものを選ぶようにしています。

置いてあるのは陶芸家のデレク・ウィルソンの花瓶や、Vitra(ヴィトラ)のL’Oiseau(ロワ ゾー)というオブジェ、オランダ人デザイナーのアルド・バッカーのWater Carafeなどです。

置き場所がないのに、つい買ってしまうんです」


落ち着いたカラーに惹かれて決めた、ポケットショールと湯たんぽ

吉田さん:
「今回使ってみたのは、MARIA pocket shawl(brown-black)とDUO hot water bottleの white-greyです。

こちらも色が控えめで、家に馴染みやすそうなものを選びました」

吉田さん:
「pocket shawlは朝さっと羽織るだけであたたかく、肌触りも良いです。

その他ソファでくつろぐのが大好きなので、リラックスタイムのお供に使うのも良いなと思いました。

大きさが十分にあるから、愛犬ごと羽織れるのも嬉しいポイントです。ポケットには、愛犬のおやつを忍ばせています」

吉田さん:
「湯たんぽは今まで持っていなかったのですが、じんわりとした温かさがとても気持ちが良いですね。

お腹がよわいのでお腹を温めたり、腰回りに当てたりして使っています。愛犬も気持ちが良いようで、よくぴったりとくっついているのを見かけます。すっかりお気に入りになってしまったようです」

吉田 裕美佳

オフィスデザインを中心に、店舗、住宅まで国内外のインテリアデザインを手がける。人の動きや流れを考慮したデザイン、マテリアルやディティールに至るまで居心地の良さを追求 した空間づくりに取り組んでいる。

Photo & Text:Saito Megumi

関連記事

LAPUAN KANKURIT cart cart