第1回 フィンランドと日本の文化が美しく調和する部屋づくり
インスタグラムですてきなお部屋や暮らしをご紹介されているマリ・カルッパネンさんのご自宅にお邪魔してきました。
学校でアートの教師をする傍ら、デザインスクールでインテリアデザインを勉強中のマリさんのお家は、ヘルシンキ中心部にありながらも自然に囲まれた夢のようなロケーションにあり、ここで旦那さまと2人の息子さん、そして愛犬ヘルミ(フィンランド語で「真珠」の意味)と一緒に暮らしています。
リビングとダイニングに面した大きな窓からは太陽の光がたっぷりと差し込み、お庭の向こうにはキラキラ輝く海が。
白を基調としたお部屋には、デザイナーズアイテムやビンテージ家具、そして世界中から集めたという小物たちが飾られていて、マリさんのこだわりを隅々から感じることができます。
普段から愛用されているというラプアン カンクリのブランケットも、インテリアによく馴染んでいました。
洗練された中にもあたたかさを感じるのは、ご自身で作られた植木鉢やキャンドルホルダーがお部屋に個性を添えているからかもしれません。
そんなマリさんご一家は4年間日本に住んでいたこともあり、大の日本好き。
日本で訪れた様々な場所から、お部屋づくりのインスピレーションを大いに受けたそうです。
戸棚から出したコロンと丸い陶器の小物入れを愛おしそうに両手で包みながら、日本での思い出を聞かせてくださいました。
「日本で陶芸教室に通っていたの。息子の子育てに追われる中、90歳の先生と過ごす時間は大切な癒しの時間だったわ。最終日、送別の品としていただいたこの先生の作品が宝物なのよ。先生はお元気かしら。」
当時まだ赤ちゃんだった息子さんも小学生になり、元気いっぱいに学校から帰ってきました。
「おかえりなさい!」と出迎え、マリさんお気に入りのビンテージのソファに一緒に座りながら、今日学校でどんなことがあったのかお話ししています。
愛犬ヘルミも二人の間にちょこんと飛び乗って一緒にお話を聞いている光景は、とても愛に満ち溢れていました。
半地下にはふたつめのリビングルームがあり、鎌倉の骨董品屋さんで見つけたという日本らしいお面が飾られている棚は、なんと旦那さまの手作り。
ここでサウナのあと家族でゆっくり過ごすのが、大切な家族時間だそう。
フィンランド文化と日本文化が美しく調和するマリさんのお部屋や思い出話からフィンランドと日本の繋がりや絆を感じた、心あたたまる滞在時間でした。
Photo & Text:きつね