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写真家 かくたみほさんの「旅とリネン」

雑誌やCDジャケット、ファッションブランドのカタログなどで活躍中の写真家 かくたみほさん。ライフワークとしてフィンランドの自然の美しさや、そこに暮らす人々を撮り続けています。
そんなかくたさんに、フィンランドの撮影旅や、旅に持って行くお気に入りのアイテムを伺いました。


美しいフィンランドの景色をフィルムに残したい

仕事ではデジタルカメラも使うかくたさんですが、実際に見て感じた美しい景色をそのまま伝えたいという思いから、フィンランド旅ではフィルムカメラで撮影をしていると言います。

「ハッセルブラッドというフィルムカメラが大好きで、光を柔らかく捉えてくれて、撮りたいものの輪郭はきちんとシャープに写ります。フィルムは、デジタル信号ではなく粒子なので、ゆらぎのようなものがあります。それが無意識に脳まで届き、空気感が写ると思うので、見る人がなんとなく良いと感覚的に思ってくれると考えています。
フィルムで撮ったものは暗室で手焼きプリントをするので、明るさや色の微調整を思った通りに仕上げられるのも良いです」

かくたさんお気に入りの写真は、フィンランド東部の湖水地方ヨエンスーで撮影した鏡面。
フィンランド語で「河口」を意味するヨエンスーは、その名の通り大きな湖と運河に面した街で、水や緑に囲まれた美しい景色を眺めることができます。

また車で1時間ほど行くと自然豊かなコリ国立公園があり、夏はハイキングやサイクリング、カヌー、クルーズ、冬はスキーやスノーシューなど1年を通して様々なアウトドア・アクティビティを満喫することができるため、フィンランド旅におすすめです。



最も印象に残った旅の景色は、ラップランド地方のミッドナイトサン

これまでに15回以上フィンランドを訪れているかくたさんが、最も印象に残っているという旅の景色は、フィンランドの最北端ラップランド地方のイナリでのミッドナイトサン。

「夏至の頃のフィンランドは夜中でも薄明るいのですが、太陽が沈む時間帯があります。しかしラップランド地方まで行けば太陽は地平線すれすれに輝いていて、真夜中でも明るい状態でした。わかっていた現象だけど、静寂の森でとても感激して夢中で撮影しました。
写真はAM1時の池のほとり。明るいので初めて行く場所でも安心して散策ができました」



その旅、その場所を思い出す特別な「おみやげ」

旅先では、その土地ならではのおみやげに出会えるのも楽しみのひとつ。
かくたさんがフィンランド旅で買ったお気に入りの物は、中西部の町ペタヤベシの教会で見つけたという、町の人の手作りの神様だそう。

「一つずつ顔、形も違って紙粘土でできています。教会の天使や神様の木彫りの実物もそうなんですが、神様ってこんな顔かなー、みたいなノリで自由に作られていて、ユーモアのある表情のものばかりで面白くて愛らしかったので記念に買いました」


かくたさんの旅道具


フィンランドでの撮影旅では、移動が長かったり、自然の中での撮影も多いと言います。速乾性と吸水性に優れ、軽くてコンパクトに持ち運べるリネンアイテムが相棒に。

「スーツケースの中は左が服の入った袋と、洗面用品系をラプアン カンクリの大判ポーチにまとめて収納。真ん中の黒い四角いソフトケース2点がカメラ機材。
ビニールに入っているのが折り畳みの長靴です。撮影旅では森や湿地へも気にせず撮りに入るので、朝露などで濡れないし、足首を虫刺されから守れます。そして一番右が折り畳みの晴雨兼用傘と三脚。
肌寒い時にすぐに取り出したいリネンスカーフや、こまめに使うハンカチ、またX線を通したくないフィルムは手荷物のリュックに収納しています」

そして、フィンランドへ渡航する度にあちこちのサウナへ行くのも楽しみのひとつだと言います。リネンのタオルも旅の必需品。

「グレーの防水バックの中にはサウナ水着、サウナマット用にKOIRAPUISTOのタオル。NYYTTI バスタオル。HIMMELIタオルを予備として。NYYTTI バスタオルは収納袋がセットになっているので、枕にも使える!と思いました。枕は低い派なのでホテルのものより、高さが合いそうです」

かくたみほ

1977年三重県鈴鹿市生まれ。

スタジオLOFTスタジオマンを経て、写真家小林幹幸に師事後独立。
フィンランドに魅了されて15年間、通い撮りためた写真集「MOIMOIそばにいる」と「光の粒子」を求龍堂より出版。

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