Finnish Way of Well Being サマーハウスで過ごす、ウェルビーイングのヒント

毎年世界の幸福度ランキングで第1位に輝くフィンランド。その理由は、国土の約75%が森に覆われるフィンランドでは自然がいつもごく身近にあり、人々はシンプルな喜びを思う存分楽しんでいるから。
フィンランド流ウェルビーイングのヒントは、「心穏やかに」。少し立ち止まって日常の小さなことに喜びを感じるのだと言います。

毎年夏になると、フィンランドの人々は国内に多数ある湖を囲む森へ行きます。そこには、フィンランド語でモッキ（mökki）と呼ばれるサマーハウスやコテージがあり、人々は夏休みを長くとり、白夜の時期に滞在して、自然の近くで短い夏の季節を最大限に楽しみます。
そしてそのサマーハウスでの過ごし方に、ウェルビーイングのヒントがあると言います。

自然とつながる時間

世界保健機関（WHO）のデータによると、フィンランドの空気の質は世界で最も優れているとのこと。湖畔や森を散歩しながら大きく深呼吸をすれば、心地良く自然とつながることができます。

フィンランドの森では、夏から秋にかけて様々な種類のベリーを見つけることができます。
フィンランド人にとって、ベリー摘みはとても身近なリラクゼーションの方法。サマーハウスの近くの森に出かけ、何リットルものベリーを収穫します。日々の忙しさから離れて自然の中に身を置き、心穏やかにリフレッシュします。

自然の中で楽しむシンプルな食事

ベリーを摘む、キノコを採る、魚を釣る。これは、フィンランドでは誰もができる日常です。
収穫した大自然からの恵みをそのままシンプルにいただきます。手の込んだ料理でなくても、家族や大切な人と自然の中でいただく食事は特別です。

森で摘んだベリーをふんだんに使って焼いたケーキやタルトも、サマーハウスでの定番料理。
夜はお酒を片手に、太陽が沈む夜の12時頃まで語り合うのも大切な時間です。

心と身体を整えるサウナ

多くのフィンランド人が夏を過ごす湖畔のサマーハウスにはサウナがあります。
フィンランド人にとってサウナは汗と一緒にネガティブなものを流せる場所。サウナで身体をあたためながら、窓から自然の景色を眺めて気持ちを整えます。

サウナには、血行改善や身体の交感神経系の活性化など、健康面でのメリットがあると言われています。熱によって心身が落ち着き、深呼吸するようになるため、サウナはリラックスした気分をもたらしてくれます。
熱さを感じた瞬間に、フィンランドの人々は湖に駆け込んで泳ぐことで、あらゆる感覚を瞬時にリフレッシュします。

何もしない時間を過ごすこと

サマーハウスの醍醐味は、落ち着いて森の音を聴いたり、遠くを眺めたりと、何もしない時間を過ごすこと。
仕事とプライベートのバランスを保ち、ウェルビーイングな暮らしをするためには、時計を気にせず、心穏やかにサマーハウスで過ごす時間が大切なのだと言います。
フィンランドの人々にとって、自然の中で過ごすことは精神面だけでなく、身体面のウェルビーイングにも貢献しています。