ラプアン カンクリを代表する
コレクションについて、その背景や
暮らしに役立つアイデアをご紹介します。
Photo: Chikako Harada
Edit & Text: Eri Shimatsuka
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フィンランドに暮らす人にとって、ピクニックは夏の風物詩。暖かくなりはじめる5月くらいから、家族や友人と一緒に公園や海辺にピクニックにでかけます。
北に暮らす人々は美しく短い夏をめいっぱい楽しもうと、春頃からそわそわした気分になります。フィンランドに10年暮らす麻衣子さんにフィンランドならではの、楽しい夏の過ごし方を伺いました。
特別なことは何もしない
麻衣子さんはフィンランドに移住して10年。アメリカの大学院でインテリアデザインの勉強をしている時に、将来の夫になるフィンランド人のヤルモさんに出会いました。今では5歳のビオラ、8歳のソフィアの4人家族。ヘルシンキ市内の自然豊かな島に暮らしています。
夏になると、ヘルシンキから6時間かけて北上し、ヤルモさんの両親が所有する湖畔の夏小屋で3−4週間過ごします。「最初は何をしてよいかわからなかった」という東京出身の麻衣子さんですが、義理の母の姿をみながら、次第に夏小屋での過ごし方がわかってきたのだといいます。夏小屋では何もしないのがよい。暮らすことだけに集中することにより、日常の忙しさや「やらないといけないこと」から解放され、ストレスも次第に溶けてなくなります。
夏小屋では、釣りをしたり、本を読んだり、サウナの準備をしたり、ベリーを摘んだり。「特別なことは何もしない」とはいえ、やることは意外とたくさんあるのです。フィンランドに移住したばかりの時は、「サウナの薪に火をつけるのに何本もマッチを使っていました」という麻衣子さんも、今ではマッチ一本で火がつけられるようになりました。
ピクニックは夏の楽しみ
麻衣子さんの家族が暮らすのはヘルシンキの中心地から40分ほど離れた島。ヘルシンキ市内ですが、森や海に囲まれ、人口も少なく、築100年以上の屋敷などが点在している美しい島です。
5月頃になると、天気のよい週末に自転車でピクニックにでかけます。お手製のサンドイッチ、季節のベリーやフルーツ、茹で野菜、チーズやワインなどをカゴに詰めて、気軽におでかけ。いつも行く場所は決まっているわけではなく、桜の花がきれいな頃はお花見したり、晴れの日は海辺でピクニックをしたりと、その日の気分によって行く先を決めます。
観光客もいない島なので、ピクニックの場所にはほぼ人はいないのだそうです。特に太陽で温まった岩場でピクニックをするのが好きなのだとか。子供達はベリーを摘んだり、木登りしたり、落ち葉や枝を使って小さな小屋を作ったり。おもちゃを持って行く必要もなく、子供ならではの想像力を発揮して、自然の中から遊びを見つけて夢中になります。それぞれに好きなことをして過ごすピクニック。夏が短いからこそ、お天気のよい日のピクニックは小さな幸せなひとときなのです。
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島塚絵里
Eri Shimatsuka
東京生まれ。ヘルシンキ在住のテキスタイルデザイナー。 東京や沖縄で英語教員を努めた後、2007年にフィンランドに渡り、 2008年よりヘルシンキ芸術大学(現・アアルト大学)にてテキスタイルアートを学ぶ。
2014年に独立し、国内外のブランドにデザインを提供してする他、ホテルのテキスタイルデザイン、CMの衣装デザインなど、幅広く携わっている。2019年4月中旬より全国各地で個展を開催。
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